Erikaのオーストラリア留学記

              子どもの頃から発音だけを教え込まれて育ったら、英語で話すことが楽しくて大好きになりました。                2012年10月からゴールドコーストの大学に留学中。初めての海外暮らしは、勉強も生活も楽しくて仕方ない毎日です!

非ネイティブが日本語を学ぶプロセス と 「母音と子音の比率」

皆さま、ご無沙汰しております!

英語発音矯正塾では発音チェックでお世話になっております、Erikaです!

www.etl.oshiekata-lab.com

 

日本では桜に雪が積もる事態も起きたと聞きましたが、いかがお過ごしでしょうか~?

 

ゴールドコーストでは数日前から、いきなりすぎる秋の訪れが観測されています。

最低気温が20℃前後だったのが、いきなり10℃前後です。

気づけば2年半もオーストラリアに住んでいますが、
気まぐれな天気には未だに体が慣れません・・・ :-/

 

さて、大学も今学期が最後のセメスターです!

オージーライフもラストスパート!

 

2月に一時帰国した際に、趣味のカメラを新調したので

オーストラリアっぽーい写真をたくさん撮るようにしています(^ω^) 

 

The "Surfers' Paradise" beach in Gold Coast / Australiawww.flickr.com

 

さて、今回は「非ネイティブが日本語を学ぶプロセス母音と子音の比率」についてご紹介します。

ここで言う日本語の非ネイティブとは、私のシェアメイトで香港出身、現在日本語練習中のKaren   ちゃんです。

 

Karenちゃんはとても勉強熱心で、今学期から日本語の科目を専攻するとのことで、学期前のホリデーから、まずは、あいさつや数字などを中心に、「話す」練習から始めていました。
書く勉強よりは、まずは「聞く」「話す」ですね。

セメスターが始まり、教科書や練習ドリルを手に入れたKarenちゃんは、今は「書く」ことや「読む」ことにも力を入れています。

 

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よく「How do you say this in Japanese?」と、英語で私に質問するので、私が日本語で答えると、忘れないようにメモします。

 

普段の会話はもちろん英語なのですが、最近では「お疲れ様でした~」とか「へえ~」「すごいね~」などと日本語で相槌を打ってくれます(笑)

これが、まじかわいい! まさに「Lovely」なんです(^ω^)

 

 

そんなKarenちゃんに、どういうプロセスで聞いた音を書き起こしているのか聞いてみたところ、

   音(日本語 )を聞く

     ↓

   ローマ字に変換=英語で書く

     ↓

   ひらがな・カタカナに変換=日本語に直す

・・・というプロセスを踏んで日本語を「書く」練習をしているそうです。

 

 

でも先日、試験勉強をしている時に問題発生。

今まで練習してきた単語やフレーズの音が、微妙に間違っていたことに気付いたそうなのです。

 

例えば、「ありがとう」。

実際に話すときは、「う」をハッキリとは言わずに、「ありがとー」という感じですよね。

Karenちゃんが言うとき、私はそんなに気になっていなかったのですが、本人は「ありがどー」と、「」の音をD音で発音していたそうなのです。

 

思い返せば、確かにアクセントにまだ不自然さがあったものの、私にはちゃんと「と」の音域で聞こえていたので、わざわざ注意をすることはしていませんでした。

 

 

ここで、わたくし、発見したことがあります!

たぶんこれって、日本語の「母音:子音=9:1」の法則にあるのではないかと!

英語発音矯正塾を受講した方は、「ああ、なるほど!」と納得していただけると思うのですが、詳しく解説しますね。

 

日本語の音は母音と子音に分けて(ローマ字で)表すことができます。

例えば 「か」 をローマ字で表すと「KA」ですが、この「K」が子音、「A」が母音に当たります。

 

この母音と子音の割合が言語によって変わるのですが、

日本語はこの比率が「母音:子音=9:1」なのに対して、英語は、「母音:子音=1:9」と真逆になるのです。

つまり、日本語は母音がとても大きい言語で、英語は子音がとても大きい言語だということです。

 

「Good」を外国人が話しているのを聞くと「グッ」という風に聞こえますよね。

でも、カタカナで表すと「グッド」となり、グッド」と発音してしまいます。

日本語に置き換えるとどうしてもこうなってしまうのですが、これは、本来「D」という子音だけの音で発音し終わるところなのに、それだけだと、比率が「1」しかないため、日本人は発音した気になりません。

そこで、D音の後ろに「余分な母音(オ)」を足して「グッド」というクセがあるのです。

 

「ありがとー」は、ローマ字に分解して記すと「A-RI-GA-TO」となり、

それぞれの母音子音(9:1)のバランスを視覚的に表すと以下のようになります。

 

A RI GA TO

 

よって、「と」の母音(オ=有声音)が目立ち、子音のT音(=無声音)が、その有声音であるD音として認識され、「ありがー」になってしまったのではないか、と!!!

 

 

先ほどのKarenちゃんの思考プロセスにもあるように、Karenちゃんは、聞いた日本語の音をまずローマ字に変換します。

 

つまり、この時点で「英語脳」を経由して、日本語を「英語処理」しています。

 

ということは、子音の割合が大きい英語のルールに則って日本語の「ありがとー」を理解しようとすると、

子音が強調されて「ありがどー」になってしまうのも納得できます。

 

 

うーん、面白い!!!
Karenちゃんにはちゃんと教えてあげましたよ。

 

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そしてもう一つ、興味深いことが。

 

日本語の「さしすせそ」の発音についてです。

それぞれをローマ字で表すと 「Sa SHi Su Se So」 となります。

確かに「し」は、「スィ」ではなく、SH音寄りの「シ」の発音ですもんね。

 

で、Karenちゃんの使っている日本語の教科書によると

「ざじずぜぞ」は 「Za Ji Zu Ze Zo」 と変化するようです。

 

↓これは、Karenちゃんが練習用に書いていたメモなんですが、

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あれま、「ございます」の「ざ」が「じゃ」になっていました^^;

 

どうやら他の音と混ざってしまっていたようで、裏表紙の五十音表を見せてもらったら

「じゃ じゅ じょ」の欄が「Ja Ju Jo」と書いてありました。

ちなみに「じ」も「ぢ」も the same sound として 「Ji」 の表記でした。

 

うーん、確かにこれはややこしい・・・

すぐさま英語で「gozaimasu」と、「Z」に直していました。

 

 

 

やっぱり、英語でも日本語でも、

新しい言語を学ぶときには、「音」や「発音記号」から始めるのが効果的

というのは間違いないようです!

 

でも、「だぢづでど」を 「Da Ji Zu De Do」 と表記されては

同じ「だ行」なのに、DもJもZも使うんだもん、そりゃ混乱しますよね・・・(笑)

 

Surfers Paradise beach / Gold Coast / Australiawww.flickr.com

 

こんなにややこしい日本語を普通に話している日本人にとって、英語を学ぶことはそんなに難しくないように感じます。

 

みなさんも、英語を話す際にはぜひ「母音と子音の比率」を意識してみてくださいね!